セルジオ越後が叱る「日本の親は遊び心がない!」

セルジオ越後さんの記事。子供の頃、サッカー教室見てました。そして、今は自分が、毎週日曜日に子供のサッカー教室で教えてますが、以下の記事に同感ですねー。ということで、毎週日曜日のサッカーも、子供がすぐ遊んじゃいますが、遊ばせてあげます。

セルジオ越後が叱る「日本の親は遊び心がない!」

子育て環境というのは全部、大人の都合で変わってきたわけ。少子化で育てる子どもの数は減ったけれど、夕方まで預かってくれないと困る親が増えた。お金を払ってでも、誰かに面倒を見てもらわないといけないという社会に変わってきたのね。  

だから、特に都市部では、サッカー教室だとかスイミングスクールだとか、いろんな教室や習い事がどんどん増えていった。それで、親も子どもの頃はそうだったから、当たり前のように教室に通わせようとするんだろうね。もはや、無料で子どもたちが遊べる社会じゃなくなってきているよね。 子どもっていうのは、授業をしたってすぐに飽きてしまう。サッカーなどのスポーツに限らず何事においても、まずは遊びから始まるんだっていうことを親は知るべきだね。残念ながら、日本人はどうも、遊びっていう言葉に対して拒否反応っていうのか、なかなか遊びを理解できない大人があまりにも多い。指導者も含め、今どきの親には遊び心が足りないんだよね。

自然のなかで遊ぶといった経験もほとんどない。昔の子どもが普通にやっていた遊びを何もしないで育った大人が今、親になってきているでしょ。いくら小さいころからサッカーとか野球をやってたって言っても、それは全部、サッカー教室だとか野球教室で、習い事といった感覚なの。すべてが“授業を受けている”感覚。指導者に言われたことしかやらないというか、本当の意味で遊んだという経験が極めて少ない。自然に子どもたちが集まってドッジボールをやったり、公園で先輩や後輩、年齢関係なく交わって遊ぶとか、そういったことを経験していない。 子ども自身が楽しくて喜んで行きたいと思うところでは、子どもは伸びる。ブラジル人は楽しんでいるが、日本の子どもは練習をこなすだけ。

野球教室で「今日は何やりたい?」って子どもたちに聞いたことが一度もないって言うのね。子どもたちはホームラン打ちたいと思っているのに、バントの練習ばっかりさせているんだって(笑)。 サッカー教室でも、子どもたちが何をやりたいのかは関係なくとにかくカリキュラムをこなすだけ。「はい、これやって、これやって」って。すると、子どもたちは練習をこなすのは上手になるけれど、それだけになってしまう。

サッカー教室をやっていると、「そんな遊びばかりやるより、ちゃんとサッカー教えてください」って言われることがよくあったけれども、日本の大人はすべてにおいてせっかちなのね。そんなに何でもかんでも教えようとしなくても、「このサッカー教室はサッカーを好きにさせるためのイベントなんだから」っていつも言ってたよ。 何をするにしても、最初は好きにさせることが大事なの。サッカー大国のブラジルでも、なかなかサッカーがうまくならない人はたくさんいるけれど、みんなサッカーが大好きで楽しんでいる。それがスポーツとして大事なことなんだよね。

 

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