海外リタイヤ生活術

新年あけましておめでとうございます。アメリカも年があけました。早期リタイヤ目指してということで「海外リタイヤ生活術」の本です。

オーストラリア、ハワイ、ニュージーランド、カナダ、フィリピン、タイ、インドネシア、マレーシア、イギリス、中国、フィジー、北マリアナコスタリカに海外リタイアしたい人は読んでみた方がいいと思います。私はこの本を読んで、一つの国ではなく、3ヶ月ごとに違う国にコンドミニアムを借りて短期滞在できるんじゃないかと思いました。飛行機代はかかりますが、海外の滞在費を安く抑えれば、国民年金、厚生年金、貯金などで日本よりも滞在コストが削減できるかもしれません。将来の海外の物価はわかりませんが、リタイヤして仕事がなければ、同じ場所や国にいなくてもいいですからね。旅行は観光費でお金が飛びますが、質素に生活するのであれば海外でも安く抑えられる可能性が充分にあります。ぜひご検討を。

「海外リタイア生活術」
オーストラリア、ハワイ、ニュージーランド、カナダ、フィリピン、タイ、インドネシア、マレーシア、イギリス、中国、フィジー、北マリアナコスタリカの利点、欠点など。

定年退職後を海外の保養地で暮らしたいと考えている人たちが増加している。日本では味わえない豊かな自然と住宅環境の中で暮らすことができる。

「海外生きがいタウン」を民間主義で整備する。この構想に「日本国内で解決できない問題を海外で解決しようというのか」という非難の声も高まった。

実際、この時代には数多くの日本人が日系不動産業者に踊らされ、海外の不動産を購入している。相場の数倍の値段で不動産を購入させられたこと、円高が進んだことでほとんどの人が大損している。ほくそ笑んでいたのは日系の不動産業者だけ。現地の人は不動産価格が上昇したことで迷惑を被り、日本人の常軌を逸した行動に眉をひそめていた。

生活と旅は違う。日本人の年金生活者がどの国のどの地域でも快適にすめるわけではあるまい。

給料の高い国はあまり生活環境がよいとはいえないし、物価も高い。

フィリピンの一番上のクラスが一月20万円コースだ。自家用車を所有、メイドとドライバーを雇い、日本に年に一回帰国、一年に一回は海外旅行に出かける、スポーツや習い事も楽しむというような生活だ。自分のやりたいことが目一杯できる暮らしだ。

日本の場合、金融機関が破綻してもあなたの預金は預金保険制度で一預金者、一金融機関あたり1000万円まで保証されている。フィリピンの場合は、預金保険公社による倒産、閉鎖時の保証限度額は10万ペソ(約25万円)にすぎない。

日本の医療保険は海外で使えるか?公的医療保険で、「海外医療制度」が使えるようになった。ただし、注意する点がある。海外でかかった治療費のすべてが認められるわけではない。日本で民間の海外旅行傷害保険に加入しておくか、現地で民間の医療保険に加入しておいたほうが、実質的な負担が少なくて済むケースも考えられる。

今の日本はなんて贅沢なんでしょう。日本人はずいぶん余計なものにお金を使っている。日本にはものを買わせようという宣伝があふれている。人間なんて弱い生き物だからついつい買ってしまうよね。タイ人は何をやるにしてもマイペース。自分たちの生き方を信じている。だから、生活スタイルを簡単には崩さない。

海外で暮らすことを自分の問題として考えている人が、どうしてこんなにもたくさんいるのだろうか?多くの日本人が自分の国の将来に対して明るい展望を持てず、漠然とした不安を抱えながら生きていることのほうが大きな理由ではないだろうか。この傾向は若い世代になればなるほど強い。

「みんなが何だか無理してつくるものを探している」状態なのだ。「もし、人間が必要なものしか買わなかったら、たちまち現代の市場経済は破綻する」という意見もある。しかし、市場も環境も無限ではないし、地球が二つも三つもあるわけでもないのだから、いつまでもそんなことを続けてはいられないというのが正論だろう。方向性を見出せないまま、より早く、より便利になることを一丸となって追求しているのが日本社会の現状だ。そしてそこに住む人々は、まるで「回り車」の中を走り続けるハムスターのようだ。

「日本にはもっと豊かにならなければらならない」という本当の意味は、「もう一回質素な豊かさに立ち返るべきだ」ということではないか。

観光とは、中国からつくられた国の光を観る、つまり「他の国へ行って、良い点を学んでくる」という意味がある。海外で暮らすことの意味は、「他の国で暮らしてみて良い点を学ぶこと」あたりになるのかもしれない。

海外リタイア生活術―豊な「第二の人生」を楽しむ (平凡社新書)