ホリエモンのお金に関する考え方

ホリエモンのお金に関する考え方です。周りの意見に左右されない考え方で、面白いこと言っているのですが、表現の仕方やしゃべり口調がさすがのホリエモン節なので、イラっとする人もいるかもしれないですね。(笑

新・資本論 僕はお金の正体がわかった

日本は豊だと思う。飢えで死ぬ人っていうもは、ほとんどいないわけじゃないですか。独居老人はいるけど、もう人の世話になりたくないみたいな人とか、自ら助けを求められない人、役所に行って、「努力してから来なさい」と言われて、「はい、すいません」って引き下がっちゃうような人が餓死しちゃったりりとかしているのは事実。それは、その人の個性の問題に近い。周りの人がなんとか助けてあげればいいんだろうけど、自ら関係性を断っていたりして、周りの人も手の差し伸べようがないってケースも少なくないと思う。そういう人達を救うシステムをつくるべきだと思う。生活保護とかセーフティネットは、日本では整備されているのに、餓死してしまう人も社会システム的にすくいあげられないことはないのです。自分で殻に閉じこもってるタイプの人には、別の対策が必要。何千人、何万人が死んで、はじめて「餓えで人が死んでいる」という話になる。だから日本は豊かである。ホームレスを吹き出しなどの支援をしている組織もあり、ホームレスを社会のなかに抱え込んでおくことができている、まだ支援をできる余裕のある国民のほうが大多数だ。

「現実の生活のなかで豊さを実感することはない」という人が大勢いるが、お金の本質を見誤っている。

住宅の35年ローンをなぜ平気で組めるのか。よくこんなものが存在しうるな。35年も健康で同じ会社にずっと勤め続けて、しかも年収が上がるなんて、虚構にすぎないんじゃないかと、貸す方も借りる方も、なんで思わないのかな。お金を借りざるをえない人は、いない。そもそも日本って地震大国で、家なんかいつ潰れるかわかんないんだから。受託設備、リフォーム、100兆円の市場が35年ローンで支えられている。そうやってGDPをつくっているだけ。35年ローンで、将来に上がる利益を先食いすることによって、急成長をなしとげた。ツケっていうのは必ず来る。人口減になったら効いて来るわけですよ。

都会で地震保険にはいるなんてアホ。関東で地震が起きちゃったら、もう古い家が倒れまくって火災が起きて燃えまくる。だから、地震保険の支払いがデフォルトしちゃって、保険会社も再保険会社も耐えきれなくて、実際には払われない、と。分譲マンションでも30年経ったら立て替えを考えなきゃいけなくなるし、そのための積み立ても必要だし、固定資産税もかかるし。

お金はバーチャルで、信用がお金を作る一番の方法。信用は社会的な成功体験によってつくられます。リスクは当たり前のものとして取って、積極的に投資に向かう。長期ローンでは信用は得られない。友人をたすけることは、信用であり、かかっているコストはあなたへの投資でもある。日本人は、いざという時の信用も自信もないから、お金を貯めておかなくちゃ、みたいな。

生命保険なんて、まったく必要ないと思いますけどね。自分が死んだ後に、子供や奥さんが困るじゃないかって真面目に言っている人がいたんで、「いや、なんとか生きていくんじゃないですか」って。信用があれば、なんとかやっていくでしょう。いざ癌になったって、100万、200万を貸してくれる人が周囲にいれば、保険にはいっておく必要もないし。子供のことが不安なら、お金とは何なのかという教育にお金を使った方がいいですよ。「貯金が善」というのは、間違った教育です。

子供に会社ごっこをさせると役職の階級があり平等でなくなるという親がいる。そんな親御さんの現実社会では差異に囲まれて生活しているわけです。現実は、必ずしも平等ではなく、自分ではどうにもならない運不運に左右されてしまうことすらある。それぞれの人生において、とりわけお金を巡る状況においては、必ずしも平等ではない。それが現実なのです。

銀行なんていらない。maneoという一対一でお金を貸すサービスがある。

人々は「投資ってやぱっり危ないじゃん、危険じゃん。だから貯金しよう」という心理になりがち。僕が「あなたたちは騙されてるよ。摂取されてるよ」と言っても、逆に僕が悪者にされてしまうことがある。

これからの新卒はゆとり教育の弊害が続く。30年後どういう夢を抱いていますか?と面接で聞くと「笑顔」って答えてくる。「笑顔って何?」ってきくと、「いや、なんか、家族とか周りの人達がみんな笑顔でいられるようになりたい」って言う。だから派遣切りでこんな状態になっている。

定額給付金はだめ。要するに今の年寄りが好き放題して、若者がその後始末をさせられちゃう。子供は国の宝というわりに、やっていることは子供達に厳しい。年金問題はこれから40年かけて破綻しかない。

新・資本論 僕はお金の正体がわかった (宝島社新書)